Daily Grind

システム開発関連の忘備録です

うるう秒について

うるう秒

たとえば、日本時間 2012 年 7 月 1 日 9:00 にうるう秒が挿入されている。
「08:59:59」の次の時刻に「08:59:60」が入る。

 +―――――――――+―――――――――-+――――――――――――――――――――+
 | 日本標準時 JST  | NTPDを使っている | NTPを使っていない           |
 | 2012/07/01    | (STEPモード   +――――――――――-+――――――――+
 |         | デフォルト)[※1] | TZDATA更新済み[※2] | 未対策[※3]  |
 +―――――――――+―――――――――-+――――――――――-+――――――――+
 | 08:59:59     | 08:59:59     | 08:59:59      | 08:59:59    |
 +―――――――――+―――――――――-+――――――――――-+――――――――+
 | 08:59:60     | 08:59:59     | 08:59:60      | 09:00:00    |
 +―――――――――+―――――――――-+――――――――――-+――――――――+
 | 09:00:00     | 09:00:00     | 09:00:00      | 09:00:01    |
 +―――――――――+―――――――――-+――――――――――-+――――――――+

[※1]:ntpdが有効な場合、標準のstepモード(大体これで運用されている)

  ・うるう秒 08:59:60 (JST)挿入時、08:59:59 を繰り返す(時間遡行)
  ・ntpd に ‘-x’ オプション(slewモード)を有効にすると、うるう秒を挿入せず、ゆっくり時間補正する
   しかし、ntp-4.2.2p1-9 以下の ntpd では、-x オプションをつけても時間が遡行する
  ・kernelが古い場合は、クラッシュする可能性がある
    ○問題のあったバージョン
    ・v2.6.22 以降のkernel
      ※v2.6.22 以前のkernelは問題なし
    ○対応されたkernel(以降のkernelであれば問題なし)
     ・SLES11 SP1 x86_64 kernel >= 2.6.32.59-0.7.1
     ・SLES11 SP2 x86_64 kernel >= 3.0.38-0.5.1
     ・SLES11 SP1 i386 kernel >= 2.6.32.59-0.7.1
     ・SLES11 SP2 i386 kernel >= 3.0.38-0.5.1
     ・RHEL4 | kernel-2.6.9-89.EL (RHSA-2009:1024-1) 以上
     ・RHEL5 | kernel-2.6.18-164.el5 (RHSA-2009:1243-3) 以上

STEPモード

   STEPモードでは不連続に一度に時刻を調整するため、時刻がずれている場合は
   すぐに正しい時刻に調整されていきますが、時間の逆行が発生する可能性が
   あります。これによりソフトウェアに不具合が起きることがあります。

SLEWモード

   SLEWモードは、時間を逆行させることはせず、最大でも0.5msずつ徐々に
   時間をずらしていきます。時刻がずれている場合には正しい時刻に調整する
   にの膨大な時間がかかります。
   例えば10秒ずれていると、これを調整するのに20000秒必要になります。

[※2]:TZDATA更新済みの場合(2015年のうるう秒を含んだtzdataパッケージにアップデート、かつ、うるう秒を含んだタイムゾーンを指定している場合

  ・ntp を動かさなくても、08:59:60 がカウントされる
  ・ただし、08:59:60 秒をカウントしても、許容されうる環境のみ推奨

[※3]:ntpdを入れていない場合

  ・世間から「1秒」時刻が進む

 ※参考URL
  http://hiroki.jp/leap-second-2015
  http://pocketstudio.jp/log3/2012/06/23/leaptime_2012/